2月の二十四節気「雨水」の七十二候(旬の食材・動植物、開運のヒント)

二十四節気七十二候



二十四節気の期間は約15日で、雨水は2月18日から3月4日頃まで。
その期間を3等分して、初侯を「土脉潤起」、次候を「霞始靆」、末候を「草木萌動」の短文で表現されている。以上の七十二候について解説します。

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年間の二十四節気・七十二候の読み方、意味、季語、時候の挨拶について

雨水の初侯:土脉潤起

読み方は、「つちのしょううるおいおこる」と読みます。

【期間】2月18日~2月22日頃

【由来】雨が降り注ぎ土が潤う季節。古来から農耕の準備を始める目安とされてきました。

・この時期の兆し:「春泥(しゅんでい)
春泥とは、雪解けによってぬかるんだ春の地面のこと。靴が泥で汚れてしまう厄介さもありますが、春に向け水が土を潤し草木が芽生える準備をしているのだと思えば待ちどおしい気持ちにもなります。

・この時期の野菜:「高菜(たかな)
塩漬けにした高菜漬けが白米によく合う旬の葉物です。
近畿地方では海苔の代わりに高菜漬けを巻いたおにぎり「めはり寿司」という郷土料理があります。

・この時期の魚:「ホウボウ

淡白で上品な白身で様々な料理に使われる、羽のように広がる大きな胸びれが特徴的な魚。水深百メートル前後の砂泥地に生息し、海底をはって餌をさがす姿から「這う魚」転じて「ホウボウ」と名付けられた。

・この時期の花:「パンジー

赤、黄、紫等々色とりどりの花を咲かせるパンジーは、まだ寒さの残る時期から咲き始めます。フランス語で「思考」を意味する「パンセ」が語源で、花を人の顔に見立て、まるで小首をかしげているように見えることから名づけられた。

・この時期の開運方法雨が降って土が潤い始める頃。春に裂く花を庭に植えて台地の潤いを感じてみましょう。植物を育てることは心にゆとりを生み穏やかな気持ちになります。

雨水の次候:霞始靆

読み方は、「かすみはじめてたなびく」と読みます。

【期間】2月23日~2月27日頃

【由来】春の早朝、遠くの山々に霞がたなびいている情景をみることができます。この時期の大気には水分や細かい塵が多く含まれるため遠景がうすぼんやり白んで見えることがあり、このような現象を「霞」という。

・この時期の兆し:「猫の恋

「猫の恋」とは、早春の猫の発情期を表す春の季語で、この時期になると家の外から一晩中野良猫たちの恋に狂った鳴き声が聞こえてきます。荒々しい喧騒も「猫の恋」と言葉にするとどこか甘く切なく風情のひとつに感じます。

・この時期の野菜:「からし菜
ピリッとした辛味がくせになる金沢の伝統野菜。葉や茎を油でいためたり、おひたしにするほか、サラダや漬物にしてもよい。

・この時期の果物:「レモン

ビタミンCの代名詞にされていますがクエン酸も豊富。まらレモンの香りにはリラックス効果もあると言われ料理やデザートをフレッシュに彩る効果がある。

・この時期の虫:「年越しトンボ
多くのトンボの仲間はヤゴの姿で越冬するが、アオイトトンボの中には成虫の姿で冬を越す「年越しトンボ」がいる。樹木の皮の隙間や草の陰で寒さをしのぎ、春になると交尾をはじめる。

・この時期の開運方法月には心の浄化や幸運を引き寄せる効果があるとされています。夜空の月を見上げて日頃の感謝を伝えましょう。

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雨水の末候:草木萌動

読み方は、「そうもくめばえいずる」と読みます。

【期間】2月28日~3月4日頃

【由来】ようやく長かった冬の気配が薄れ、春の息吹が漂うはじめた草萌えの季節。「萌え」とは草木が芽を出すことです。柔らかい陽光の下で、土のなかで春を待ちわびていた草木の種が目覚め、次々とその姿を現す。そうした動きの中に、春の到来を実感することでしょう。

・この時期の兆し:「木の芽起こし(きのめおこし)

木の芽が出る頃を木の芽時(きのめどき)、そしてこの時期に降る雨を木の芽起こしという。草木のつぼみが膨らむためには欠かせない有り難い雨で、暖かな日差しと共に春になる準備を手助けしてくれます。

・この時期の料理:「ハマグリのお吸い物

形が栗に似ていて浜辺に生息していることから浜の栗、「ハマグリ」と名付けられたという説がある。日本書紀にも記述があり古くから食されてきました。

・この時期の野菜:「菜の花

黄色く小さな花をつける春の花。花が咲く前のものは食材としても親しまれており、お浸しやあえ物にして食される。柔らかくてほろ苦い葉にはタンパク質やミネラル、ビタミンなどの栄養が豊富。

・この時期の行事:「ひな祭り

3月3日に行われる女子の健やかな成長を願う行事で、正式には上巳(じょうし)の節句(桃の節句)という。その昔女子のいる家庭で飾られるひな人形はもっと素朴な人形で、人間の身代わりとして穢れや厄災を移したあと、川に流していました。

・この時期の開運方法ひな祭りに欠かせないハマグリの殻は対の物しか合わないことから、夫婦円満、良縁をもたらすとされています。お吸い物や酒蒸しにして家族の絆や新たな良縁を祈願しましょう。




3月の二十四節気「啓蟄」の七十二候について に続く


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