5月の二十四節気「立夏」の七十二候(旬の食材・動植物、開運のヒント)

二十四節気七十二候



二十四節気の期間は約15日で、立夏は5月5日から5月20日頃まで。
その期間を3等分して、初侯を「蛙始鳴」、次候を「蚯蚓出」、末候を「竹笋生」の短文で表現されている。以上の七十二候について解説します。

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年間の二十四節気・七十二候の読み方、意味、季語、時候の挨拶について

立夏の初侯:蛙始鳴

読み方は、「かわずはじめてなく」と読みます。

【期間】5月5日~5月10日頃

【由来】冬眠から目覚めた蛙の声が聞こえだす夏の入り口の季節。夏に向けて動物たちが活発になっていく。

・この時期の兆し:「アマガエル」

湿度に敏感で雄は夕立の前に高い声で鳴くといわれている。さまざまな種類の鳴き声があり、繁殖期の求愛の声、危険を知らせる声などを使い分けてコミュニケーションをとっている。

・この時期の料理:「粽(ちまき)」

端午の節句で柏餅と並んで食べられる縁起物。笹の皮に包まれており、笹の中身は、葛粉に砂糖を入れこねて蒸した餅菓子であったり、もち米を蒸したおこわであったりと、地方によって違いがある。

・この時期の魚介:「ワカメ」

みそ汁の具や酢の物などでなじみのある海藻。古くから食され、「古事記」や「万葉集」などにもその名前がみられる。ミネラル、カルシウムやカリウム、亜鉛などの栄養分が豊富。

・この時期の行事:「端午の節句」

五月五日に男子の出世と息災を祈る行事。菖蒲湯に入り、柏餅やちまきを食べ、邪気を払う。鯉のぼりを上げるようになったのは江戸時代からで、武士がこの日に武家飾りを立てたことをまねて、町人も出世魚である鯉をのぼりとして立てはじめたのが始まりといわれている。

・この時期の開運方法:菖蒲湯は邪気を払うとされるほか、疲労回復や血行促進、香りにはリラックス効果があります。

立夏の次候:蚯蚓出

読み方は、「みみずいづる」と読みます。

【期間】5月11日~5月15日頃

【由来】他の生き物たちより目覚めが遅いとされるミミズが、土の中から這い出して来る時期。ミミズは昔から「ミミズのいる土はいい土だ」といわれるように、土中を豊かにしてくれる益虫です。

・この時期の兆し:「薫風(くんぷう)」

新緑の香りを運ぶ爽やかな初夏の風。この時期は肌寒さが去り夏の気配を感じさせる絶好の行楽シーズンです。青葉に匂いに誘われるまま野山に出かけてみましょう。

・この時期の行事:「母の日」

五月の第二日曜日は母に感謝の気持ちを表す日。もともとは、アメリカで母親を亡くした女性がカーネーションを飾ったことから始まりました。母親が健在な人は赤いカーネーションを贈り、亡くなっている人は白いカーネーションを飾ります。

・この時期の魚:「玉筋魚(いかなご)」

日本各地で獲れる魚で、主に稚魚をしらす干しやつくだ煮にして食べることが多く、生後三か月から四カ月のものを、「新子(しんこ)」と呼ぶ。

・この時期の鳥:「不如帰(ホトトギス)」

「テッペンカケタカ」という特徴的な鳴き声で、夏の到来を教えてくれる渡り鳥。五月の上旬に日本に渡来する。漢字表記で別名が数多くあり「文目鳥(あやめどり)」「妹背鳥(いもせどり)」「黄昏鳥(たそがれどり)」「偶鳥(たまさかどり)」「卯月鳥(うづきどり)」などと呼ばれる。

・この時期の開運方法:ミミズは土を耕す大切な生き物です。もしアスファルトに這い出して苦悶しているミミズがいたら土に戻してあげましょう。小さな命を助けて陰徳を積み上げることで開運につながります。

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立夏の末候:竹笋生

読み方は、「たけのこしょうずる」と読みます。

【期間】5月16日~5月20日頃

【由来】竹の間を吹く涼しい風を受けながら竹林を歩くとタケノコが顔をのぞかせている頃。筍という字は「竹」に「旬」と書くように、時期を逃したらもう食べることはできず、また、掘り出した直後から味が落ちていくため、まさに旬が命の食べ物と言えるでしょう。

・この時期の兆し:「竹」

筍は成長が早く種類によっては一日で一メートルも伸びるものがあり、あっという間に立派な竹になります。竹は昔から籠や床材、楽器などに加工されてきた植物で、縄文時代の遺跡からも竹を素材とした製品が出土されている。

・この時期の料理:「若竹煮」

シャキシャキした歯ごたえのある筍をワカメと一緒に炊きあわせた旬の料理。アク抜きした筍を、出汁、酒、みりん、砂糖などで煮てワカメを合わせる。どちらも食物繊維が豊富な食材で腸内を整えてくれます。

・この時期の行事:「三社祭(さんじゃまつり)」

5月17日、18日に近い金曜日から日曜日までの3日間を通して行われる浅草神社の例祭。浅草神社は、隅田川から観音菩薩像を引き上げてご本尊にしたと伝えられる三人の漁師を祭神としており、最終日には三基の本社神輿が登場する。

・この時期の魚:「泥鰌(どじょう)」

小川や水田に棲み、泥に潜って越冬する。鰻と並んで栄養価が高く、柳川鍋やどじょう汁などにして食す。

・この時期の開運方法:竹の皮は殺菌性や通気性があり、香りには心が癒されます。また、竹は成長が早く生命力があるので延命や長寿の縁起物とされます。竹細工の小物を持つと運気がアップします。




5月の二十四節気「小満」の七十二候について に続く


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