10月の二十四節気「寒露」の七十二候(旬の食材・動植物、開運のヒント)

二十四節気七十二候



二十四節気の期間は約15日で、寒露は10月8日から10月22日頃まで。
その期間を3等分して、初侯を「鴻雁来」、次候を「菊花開」、末候を「蟋蟀在戸」の短文で表現されている。以上の七十二候について解説します。

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チェック!▼二十四節気・七十二候の意味について▼
年間の二十四節気・七十二候の読み方、意味、季語、時候の挨拶について

寒露の初侯:鴻雁来

読み方は、「こうがんきたる」と読みます。

【期間】10月8日~10月12日頃

【由来】冬を目前に控えて夏鳥の燕が南へ去った後、冬鳥の雁が北から訪れる。

・この時期の兆し:「雁渡し(かりわたし)」

初秋から中秋にかけて吹く北風のこと。ちょうど雁が渡ってくる頃に吹くので「雁渡し」と呼ばれるようになった。この風が吹くと一気に秋らしくなり空が澄み渡ってくる。「青北風(あおきた)」とも呼ばれる。

・この時期の行事:「芭蕉忌(ばしょうき)」

江戸時代の俳人・松尾芭蕉が大坂で客死したのが1694年10月12日のこと。京都円山公園に建てられた芭蕉堂ではこの日に芭蕉を偲び、句会と法要が行われる。

・この時期の魚介:「北寄貝(ホッキガイ)」

北海道や豊北で食べられている貝で「北に寄った貝」ということから「北寄貝」という名が付いた。10センチ近くになる大型の貝で、独特の甘みがある。生食のほか、炊き込みご飯、煮つけなどいろいろな調理法で楽しめる。

・この時期の虫:「蟋蟀(コオロギ)」

枕草子にも記述があるほど古くから親しまれてきた虫。「コロコロコロ・・」「ヒヨヒヨヒヨ・・」という美しい鳴き声を上げ始めるころです。11月には一生を終えてしまうので、秋に成虫になると夜ごと鳴いて求愛しているのです。

・この時期の開運方法:雁(かり)が越冬の為戻ってくる季節。仲間想いといわれる雁を見習って仲間意識を高め、弱者をサポートしたり、困っている人がいたら助けましょう。自分にも幸運が舞い込むはずです。

寒露の次候:菊花開

読み方は、「きくのはなひらく」と読みます。

【期間】10月13日~10月17日頃

【由来】晩秋に多弁の花を咲かせる菊。この頃に青空が晴れ渡ることを「菊晴れ」という。

・この時期の兆し:「菊晴れ」

雲一つない晴天の下、全国各地で菊の展覧会や菊祭りが開催されている。牡丹と並び「百花の王」と称賛されてきた菊の花の、優雅さを堪能するのも一興でしょう。

・この時期の鳥:「鶉(うずら)」

小さな頭に丸々とした胴体が愛らしい鳥。野生のウズラは秋の終わりに越冬の為、日本列島を北から南へいどうする。平安時代の書物に肉の調理法が記され、室町時代にはペットとして愛されてきたという記録もある。

・この時期の植物:「団栗(どんぐり)」

ドングリは小なら(こなら)、水楢(みずなら)、樫(かし)など、ブナ科の木の実の総称です。「どんぐりころころ・・」と童謡に歌われているように、昔の子供たちにとっては格好のおもちゃでした。秋になると神社の境内や裏山でドングリを拾い、コマややじろべえを作って遊んだものでした。

・この時期の料理:「無花果(いちじく)の揚げ出し」

「無花果」という字を書きますが、実際には花がないのではなく、実の中に無数の小さな花を咲かせます。イチジクを揚げて合わせ出汁をかけた揚げ出しは、甘さと酸っぱさが合わさります。

・この時期の開運方法:秋空が晴れることを「菊晴れ」といいます。晴れ渡った秋空のもと、一息つくと気分がスカッとします。古くから菊は最も品格のある花とされ、邪気を払う不老長寿の薬効があるといわれている。

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寒露の末候:蟋蟀在戸

読み方は、「きりぎりすとにあり」と読みます。

【期間】10月18日~10月22日頃

【由来】秋の深まりとともに里へ降りてきたキリギリスなどの虫が、戸口で鳴き始める。といってもキリギリスは夏の日中に鳴く虫で、じつは、ここにでてくるキリギリスはコオロギのことを指している。平安時代の人々がコオロギのことをキリギリスと呼んでいたのが、この候名になった理由です。

・この時期の兆し:「虫の音(むしのね)」

秋の夜長に耳を澄ませば、マツムシやスズムシ、コオロギなど秋の虫が聞こえてきます。日本には古くから虫の音を愛でる文化があります。平安時代には貴族たちの間で、虫籠の中に鳴き虫を入れて楽しむことが流行していました。

・この時期の植物:「秋桜(コスモス)」

和名を「アキザクラ」という。秋桜という漢字をそのまま「コスモス」と読むほど、日本ではなじみ深い秋の花です。

・この時期の野菜:「蕪(かぶ)」

日本には、奈良時代以前に伝わったといわれる。江戸時代には全国で栽培され、それぞれの土地ならではの品種もたくさん生まれた。春と秋に収穫されるが、寒いと一段と甘味が増すので、10月から11月の秋の蕪が美味とされる。

・この時期の料理:「栗渋皮煮」

秋の味覚として料理にもお菓子にも使われる栗。鬼皮だけをむいた栗を丸ごと使うスィーツが栗渋皮煮です。作り方は、アクを抜いた渋皮つきの栗を砂糖水でコトコト煮るだけのシンプルなもの。手間と時間はかかりますが、手作りの味は格別です。

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・この時期の開運方法:古来から人々は秋の虫の声に親しんできました。日々の雑踏から解放され、夜は虫の声に耳を傾けてみましょう。目覚めも良くストレス解消にもつながります。

 




10月の二十四節気「霜降」の七十二候(旬の食材・動植物、開運のヒント) に続く


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