ゴールデンウイークの序盤4月28日29日の両日は、岩手県奥州市水沢区において、「日高火防祭」が開催されます。
祭りの概要、見どころについてご紹介します。
見ごたえ十分なお祭りですよ。
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日高火防祭の見どころ
町組ごとに飾りたてられたはやし屋台が古趣あふれる音曲にあわせて街を練り歩きます。
祭りの興奮が最高潮に達するのは、何といっても29日の夜7時頃からの「揃い打ち」。
ぼんぼりの灯りの中、各町組の屋台が競って華麗なおはやしを披露する祭りのクライマックスです。
祭りの構成
【はやし屋台】
はやし屋台は、本来この祭りの客分であったが、明治以後は主人公の座にすわり、しかも町家が栄えるにつれて各町が競い合った結果、今日では金、朱、碧色と色とりどりに彩色された美しい屋台となった。
屋台には、三味線(娘5人と糸合せの師匠1人)、小太鼓(早乙女15~20人位)、横笛(男2人)を乗せ、各町それぞれの音律を奏でる。屋台ばやしと打ちばやしの古趣豊かで、格調の高い音曲は、岩手県の無形民俗文化財に指定されている。
【打ちばやし】
これが昔からの祭りの本体であった。ごく素朴なもので6町から1台ずつ出る屋台は、「はやし屋台」に比べて大きさも乗る人数も半分以下で、男の子が大太鼓、小太鼓を打ち、笛師2人が横笛を吹く。
この笛の音律は、6町とも同じで「トットコメイ」と呼ばれ、西洋音楽のソナタ形式に酷似しているといわれている。
【町印(ちょうじるし)】
当時、城下町としてつくられた大通りの6町に命じて町火消しをつくり、「仁心火防定鎮」の6字を各町に1字ずつ与え消防の旗印とした。これが町印といわれる。
町印は木竿の先に大きな赤玉(火の象徴)と馬簾(ばれん-水の象徴)をつけ、それに前期の仁(川口町)、心(立町)、火(柳町)、防(大町)、定(横町)、鎮(袋町)の文字が記されている。
「仁心をもって火防定鎮す」という町印の読みかたは、「和」と「協」の精神を表しているといわれている。
【厄年連等の協賛出演】
奥州市を含む胆江地区では、この地方独自の伝統として、厄年(年祝)を迎える年には厄払いと故郷への恩返し、あるいは故郷の発展を願う気持ちから様々な形で地域活動へ参加し貢献している。
水沢では、42歳・25歳の厄年を迎える者がこの「日高火防祭」への協賛出演のために厄年連を結成し、数年前から出演に向けて準備を始める。祭典当日はそれぞれ300名余りの地元・故郷を愛する者達が華やかな創作舞踊を披露し、 同じく協賛出演の神輿渡御とともに祭りを一層盛り上げている。
2017年奥州水沢厄年連
水沢のみならず、江刺、前沢の厄年連の皆さんの演舞もあります。
2018年奥州水沢厄年連
2019年奥州水沢厄年連
日高火防祭のスケジュール
【4月28日前夜祭】
厄年連による創作演舞、鹿躍り、園児による稚児行列などが行われる。
【4月29日本祭】
午前7時30分:各町の年番長が日高神社に参拝、祈願して御守札を受け(これを年番祭といっている)、ただちに各屋台に帰り屋台の運行が始まる。
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午前10時40分:「遥拝式」を行う。「はやし屋台」は神社前まで入れないので、神社を西方に臨む参道手前の大手通り(大畑小路界隈)に集結し、全はやし屋台が横一列に神社方向へ向き、お祓いを受け一斉にお囃子を演奏する。その後、出発点の市役所前(城跡大手門前)に集合する。(昔は、ここで城主の観覧に供した)
午後1時15分:消防団の「纏振り」を先頭に「町印」「打ちばやし」「はやし屋台」の順に整列をする。その後、不断町、川口町、立町、柳町、大町、横町(ここで消防創設者と目されている佐々木佐五平の像に拝礼する)、袋町へと各町組の年番長の指揮の下に整然と人波をぬって練り歩く。町印と打ちばやしはこの後各町に帰る。
午後5時15分頃:終点中央通りに到着、各屋台は1時間半程休憩する。夕
食をすませる頃、あたりは静かな夕闇につつまれ、ぼんぼりが一斉に点灯される。
午後6時40分:一斉に雪洞が点灯され祭のクライマックス「揃い打ち」「相打ち」が始まる。水沢駅前交番付近にてはやし屋台全9台が集結し、お囃子を一斉に演奏する「揃い打ち」が行われる。その後、会場をメイプル前交差点に移し「相打ち」が行われ、その年のメイン町組となるはやし屋台が1台待ち構え、他はやし屋台8台と相対しお囃子を披露しあう。最後に互いの町組に仁義礼をつくし三本締めを行う。
この2時間が祭りのクライマックスとなる。
やっぱり夜はいい!!
きらびやか!!絢爛✨✨#奥州市#日高火防祭#おいでよ岩手 pic.twitter.com/VPhspy1fNv— ゆーちーすー (@yuchisu0223) 2018年4月29日
日高火防祭の穴場情報
水沢は偉人の出身地でもあり、その記念館が街中に点在しています。
4月29日はその記念館3ヶ所(高野長英記念館 、後藤新平記念館 、斎藤實記念館 )が無料で公開されますので、お祭り見学に加えて、是非とも記念館巡りをしていってください。
また、同日には無料休憩所が3ヶ所用意されています。
武家住宅資料館、地域交流館アスピア、ひたか休憩所にてゆっくり休憩して、夜の部を楽しんで行ってください。
まつりの基本情報
【開催場所】
岩手県奥州市水沢区内
【開催期間】
4月28日、29日
【スケジュール、はやし屋台運行図】
《引用:胆江日日新聞2018年4月22日より》
【アクセス】
開催中、市内は交通規制があります。バスの運行経路や停留所も変わりますので、ご注意ください。臨時無料駐車場は用意されていますが、祭りの進行に合わせて車の出入りは規制されます。
JR水沢駅をご利用いただくのが一番おススメです。
最後の見せ場の「相打ち」は駅前で行われますので終わったらすぐ電車で帰れます。
【臨時無料駐車場】
・市役所駐車場(4/28:17:30~21:30 4/29:9:00~21:30)
・県南広域振興局駐車場(4/28:17:30~21:30 4/29:9:00~21:30)
・メイプル西館駐車場(4/28:9:00~21:30 4/29:9:00~21:30)
・水沢公園駐車場(4/28:15:00~21:30 4/29:9:00~21:30)
・みずさわ観光物産センター(4/28:9:00~21:30 4/29:9:00~21:30)
・水沢駅前市民駐車場(4/28:9:00~21:00 4/29:9:00~21:00)
・JA岩手ふるさと水沢地域センター(4/29:9:00~21:30)
・胆江農業管理センター駐車場(4/28:17:30~21:30 4/29:9:00~21:30)
【公式ホームページ】
https://www.city.oshu.iwate.jp/kanko/view.rbz?cd=1500
まとめ
奥州市水沢区(旧水沢市)は高野長英、後藤新平、斉藤寛を輩出した偉人の街としても知られています。
4月29日の本祭は午前中の「遥拝式」からお祭りを見に行くようにして、その足で市内にある偉人たちの記念館を訪れてみることをお勧めします。
そして、祭りのクライマックスである夕方からの「相打ち」を観覧するのがいいでしょう。
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