お子さんのお絵かきや学校行事、趣味の時間など、絵の具を使ったあとに気になるのが「服や布についた汚れ」気づいたときにはもうカピカピ…なんてこと、ありますよね。
でもご安心ください。
実は、あの”歯磨き粉”が救世主になるんです!この記事では、初心者の方でもわかりやすく、絵の具汚れの落とし方をやさしく解説します。
絵の具汚れって実はよくあるトラブル!
子どものお絵かき・学校行事でつきやすい
保育園や小学校では絵の具を使う機会が多く、制服や体操服にうっかり汚れが…という声もよく聞きます。
特に行事の準備や図工の授業では、自由に絵の具を使う時間があり、予想以上に手や服が汚れてしまうことも。
お洗濯の前に「どうしよう」と悩んだ経験がある方も多いのではないでしょうか。
DIYや趣味でも「うっかり」が発生
自分の趣味でアクリル絵の具や水彩絵の具を使っている方も、袖口やテーブル、カーペットなどについうっかり絵の具がついてしまうことってありますよね。
筆を洗うときの跳ね返りや、うっかり触ってしまった手で何かを持ってしまった…なんて小さな出来事が大きなシミにつながることもあるんです。
特にお気に入りの服や家具に汚れがついてしまうと、ショックもひとしおです。
放っておくと落ちにくくなる理由
絵の具は乾くと繊維の中にしっかりと入り込んでしまうため、放置してしまうとどんどん落としにくくなってしまいます。
時間が経つほど水分が飛び、色素が素材に定着してしまうからです。
乾燥した状態でこすってしまうと、汚れがさらに広がったり生地が傷んだりすることもあるため注意が必要です。
だからこそ、できるだけ早く優しく対応することが、絵の具汚れをきれいに落とすポイントになるんです。
絵の具汚れの種類と落とし方の基本
水性と油性の違いとは?
絵の具には主に「水性」と「油性」の2種類があります。
水性絵の具はその名のとおり水で溶ける性質があるため、汚れた直後であれば水や中性洗剤を使って比較的簡単に落とすことができます。
また、においも強くなく、お子さんの作品や学校での使用にもよく使われています。
一方、油性絵の具は乾燥すると耐水性が高くなり、普通の洗剤や水ではなかなか落ちません。
時間が経つにつれて固まり、布地やカーペットの奥まで入り込んでしまうため、除去にはアルコールや専用の溶剤が必要になることもあります。
美術作品などに使われることが多く、扱いには少し注意が必要です。
素材によって対処方法が異なる理由
絵の具がついた場所の素材によっても、最適な落とし方は変わってきます。
たとえば、綿素材の洋服なら多少こすっても大丈夫ですが、ウールやシルクのようなデリケートな生地にはやさしい処置が求められます。
また、壁紙やフローリング、カーペットなどの家庭内の素材も、それぞれ質感や吸水性が異なります。
適切でない薬剤を使ってしまうと、色落ちや変色、素材の劣化を招くこともあるため、汚れだけでなく素材の特徴にも注意を払いながら対応することが大切です。
なぜ歯磨き粉で絵の具が落ちるの?
研磨剤の働きが汚れに効果的
歯磨き粉には細かい研磨剤が含まれていて、この微粒子が絵の具の色素や固まりを物理的に削り落とす助けになります。
特に、時間が経って乾いてしまった絵の具汚れには、この研磨作用がとても有効です。
布に傷がつかないようやさしくこすれば、繊維に入り込んだ汚れも少しずつ浮き上がってきます。
この研磨剤は本来、歯の表面に付着した汚れやステイン(着色汚れ)を落とす目的で作られているため、絵の具のような色素汚れにも応用が利くのです。
粒子の大きさや硬さは商品によって異なりますが、肌や歯に使うことを想定されているため、優しく扱えば衣類にも安心して使えるのが魅力です。
界面活性剤と香料の意外なメリット
歯磨き粉に含まれる界面活性剤は、油分や色素などの汚れを浮かせて水で流しやすくする働きを持っています。
特に絵の具に含まれるバインダー(接着剤成分)や顔料などは、水だけではなかなか落ちにくいのですが、この界面活性剤が間に入ることで、汚れが素材の表面からはがれやすくなります。
さらに、香料が入っていることで、洗ったあとの衣類や布製品にほんのりとした香りが残るのも嬉しいポイント。
掃除後の爽快感を得られるだけでなく、お子さんの服などに使用する際にも「清潔感」が感じられて安心できますね。
歯磨き粉の選び方|おすすめタイプと避けたいもの
絵の具汚れを落とす目的で使う場合は、白いペースト状で、なおかつ研磨剤入りの歯磨き粉がもっとも適しています。
とくに「ホワイトニング効果あり」や「ステイン除去」と記載されている商品は、研磨力がしっかりしていて効果的です。
一方で、ジェルタイプの歯磨き粉は研磨剤が含まれていないことが多く、汚れを削る効果が期待できません。
また、ブルーやグリーンなどの色付きの歯磨き粉は、逆に布に色移りしてしまうリスクがあるため、避けた方が安心です。
香りの強すぎないものや、無添加タイプを選べば、敏感な肌の方でも使いやすいですよ。
実践!歯磨き粉を使った絵の具汚れの落とし方
- ぬるま湯で汚れをやさしくふやかす
まずは汚れた部分を軽く濡らして、固まった絵の具をゆっくりと柔らかくしていきます。
特に乾いて時間が経っている場合は、布の裏側からぬるま湯をしみ込ませるようにすると、繊維の奥まで水分が届いて効果的です。
そのまま数分置いて、汚れが少し緩んだのを感じたら次のステップへ。 - 中性洗剤で下洗い
洗濯用の中性洗剤を少し手に取り、指先で軽くもみ込むようにして洗います。
ゴシゴシこすらず、汚れを包み込むようなイメージでやさしくマッサージすると、生地へのダメージも少なくて安心です。
ぬるま湯で一度すすいで、絵の具がどの程度落ちたかを確認しましょう。 - 歯磨き粉でこすり洗い
歯ブラシや綿棒、小さなスポンジなどに歯磨き粉を適量つけて、汚れの上にくるくると円を描くようにこすっていきます。
強くこする必要はなく、やさしく時間をかけることで研磨剤が少しずつ汚れを削ってくれます。
歯磨き粉は乾くと落ちにくくなるので、こすった後はすぐに水で流すのがポイントです。 - 石けんで仕上げのもみ洗い
固形石けん(できれば無添加タイプ)を手に取り、汚れのある部分をもみ洗いして仕上げましょう。
石けんの泡で繊維のすき間に残った色素や洗剤成分をきれいにかき出します。
最後はぬるま湯でしっかりすすいで、泡や歯磨き粉の残りが残らないように注意してください。 - 落ち切らないときは繰り返し
一度の洗いでは落ちない場合もありますが、諦めずに2〜3回繰り返してみると、だんだんと汚れが薄くなっていくはずです。
素材を傷めないように、毎回やさしく丁寧に行うことがコツ。
洗濯後は自然乾燥で様子を見て、残りが気になる場合はもう一度チャレンジしてみましょう。
歯磨き粉がないときの代用品アイデア
もし手元に歯磨き粉がない場合でも、慌てなくて大丈夫。
実はおうちにある、いつもの日用品で代用することができるんです。
すぐに買いに行けないときや、ちょっとだけ汚れを落としたいときにも役立ちますよ。
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- 重曹:ナチュラルクリーニングの代表格ともいえる重曹は、粒子が細かくて衣類に優しい研磨力を持っています。
少量の水と混ぜてペースト状にし、歯ブラシやスポンジなどで優しくこすって使ってください。
消臭効果もあるので、気になるニオイ対策にも◎。 - 中性洗剤+歯ブラシ:衣類用や食器用の中性洗剤を少量つけて、歯ブラシで汚れをやさしくなぞるようにこすると、軽めの絵の具汚れならしっかり対応できます。
洗剤は原液ではなく、水で薄めて使うと生地へのダメージが少なくて安心です。 - クレンジングオイル:メイク落としに使うクレンジングオイルも実は汚れ落としに効果あり。
水性絵の具に含まれる油分や顔料を浮かせる力があり、部分的に使うことでしつこい汚れにも対応できます。
ただし色移りや素材の変色を避けるため、目立たない部分でテストしてから使ってくださいね。 - 石けん(無添加タイプがおすすめ):固形石けんを水で湿らせて泡立て、布やスポンジでやさしくなでるように洗うのも効果的です。
歯磨き粉と同じく、研磨というより「浮かせて落とす」作用があり、肌にも衣類にも優しい選択肢です。
いずれも、強くこすりすぎず、少しずつ様子を見ながら丁寧に作業するのがポイント。
おうちにあるもので手軽に試せるので、困ったときの引き出しアイデアとして覚えておくと安心ですよ。
汚れの場所・素材別対処法
洋服・布の場合
絵の具が衣類や布製品についた場合は、まずはやさしくもみ洗いをして、汚れを落とすことが基本です。
特に、綿やポリエステルのような一般的な素材であれば、ぬるま湯と中性洗剤で軽く洗った後に、歯磨き粉を使ってピンポイントでこするのが効果的です。
ただし、ウールやシルクなどデリケートな素材では、こすりすぎると繊維を傷めてしまう可能性があるため、歯ブラシではなくやわらかいスポンジなどで丁寧に行うとよいでしょう。
また、汚れが広がらないよう、内側から外側に向かって処理するのもポイントです。
フローリング・床の場合
フローリングや床に絵の具がついてしまったら、まずはウェットティッシュや水で濡らした布で、素早くサッと拭き取りましょう。
時間が経ってしまって乾燥した場合は、絵の具専用のリムーバーやクレンジングオイルを綿棒にとり、ピンポイントで優しくこすります。
その後、濡れ布で成分をしっかり拭き取るのが大切です。
木製の床材は薬剤に弱い場合もあるので、使用前に目立たない場所でテストするのがおすすめです。
壁紙の場合
壁紙についた絵の具は、素材によっては非常にデリケートなため慎重な処理が求められます。
まずは水拭きで優しく拭き取り、それでも残る場合は、柔らかめの歯ブラシに少量の歯磨き粉をのせて、軽く円を描くようにこすりましょう。
その後、すぐに水拭きで粉をきれいに取り除きます。
壁紙によっては表面がコーティングされていないものもあるため、紙素材の場合は無理せず乾拭き中心で対応するのが安心です。
カーペットの場合
カーペットは繊維の奥にまで絵の具が入り込んでしまうため、最も厄介な素材のひとつです。
水性絵の具の場合は、中性洗剤を水で薄めたものと歯磨き粉を使い、布を使って優しくトントンと叩くようにして汚れを浮かせます。
こすらず「たたいて吸い取る」がポイントです。
油性絵の具の場合は、アルコールや専用のシミ抜き剤を使い、綿棒などで丁寧にピンポイント処理を行います。
仕上げに濡れたタオルでしっかりと拭き取り、風通しのよい場所で自然乾燥させてください。
絵の具汚れに関するよくある質問Q\&A
Q. 乾いて数日経った絵の具も落ちますか?
→ はい、落とせる可能性は十分にあります。
ただし、時間が経ってしまった絵の具汚れは繊維の奥深くに染み込んでいることが多いため、1回の洗浄だけではきれいに落としきれない場合もあります。
まずはぬるま湯でしっかりとふやかして、汚れが柔らかくなるのを待ちましょう。
そのあとに歯磨き粉を使ってやさしくこすり洗いを繰り返せば、徐々に色が薄くなっていくことが多いです。
頑固な汚れは、洗浄と乾燥を何度か繰り返すことで目立たなくなることもありますよ。
Q. 色が落ちてしまいませんか?
→ 使用するアイテムや素材によっては、生地の色が多少落ちてしまうこともあるため、慎重な対応が必要です。
特に色柄ものや天然素材の衣類は、強くこすりすぎたり刺激の強い薬剤を使用すると、色がにじんだり薄くなったりする可能性があります。
処理を始める前に、目立たない場所で試して色落ちしないか確認しておくと安心です。
一方、白地や色の薄い生地であれば比較的安全に処理できる場合が多く、汚れが落ちたあとの仕上がりもきれいです。
Q. 子どもの制服などにも使えますか?
→ はい、使えますがいくつかの点に注意が必要です。
まずは、洗濯タグなどの素材表示を確認して、洗える素材であることをチェックしましょう。
制服にはウールや混紡素材が使われていることがあるので、洗剤や歯磨き粉を使用する際は、刺激が少なく色移りしにくいものを選ぶと安心です。
歯ブラシのような硬めの道具は避けて、やわらかい布やスポンジを使うのがベター。
また、洗ったあとは乾燥機は避けて、自然乾燥で仕上げるのがポイントです。
自分で落とせないときは?プロに相談しよう
一生懸命やっても汚れがどうしても落ちない…そんなときは、無理をせずに専門のクリーニング店やハウスクリーニングのプロに相談するのがおすすめです。
特にウールやシルク、レースなどの繊細な素材は、ご自身で対処すると繊維が傷んでしまったり、色落ちや縮みが起きたりする可能性があります。
お気に入りの服や思い出の品を大切にしたいなら、早めにプロに任せる判断もとても大切です。
また、汚れの種類や状態によっては、家庭では使えない専用の洗浄液や機材を使うことで、驚くほどきれいに仕上がるケースもあります。
最近では、LINEやメールで事前に写真を送って相談できるクリーニング店も増えてきていますので、気軽に問い合わせてみるとよいでしょう。
まとめ|絵の具汚れは「タイミング」と「道具選び」がカギ
- 乾く前にすばやく対応するのがベスト!
- 歯磨き粉は思った以上に頼りになります
- 落ちないときは無理せずプロへ
お家にあるアイテムで、焦らず丁寧に落としていきましょう。
この記事が少しでもお役に立てたら嬉しいです♪
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