4月の二十四節気「穀雨」の七十二候(旬の食材・動植物、開運のヒント)

二十四節気七十二候



二十四節気の期間は約15日で、穀雨は4月20日から5月4日頃まで。
その期間を3等分して、初侯を「葭始生」、次候を「霜止出苗」、末候を「牡丹華」の短文で表現されている。以上の七十二候について解説します。

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年間の二十四節気・七十二候の読み方、意味、季語、時候の挨拶について

穀雨の初侯:葭始生

読み方は、「あしはじめてしょうず」と読みます。

【期間】4月20日~4月24日頃

【由来】冬枯れしていた水辺の葦(あし)も生育を始める。草木が芽吹き大地を緑色に彩り始める頃。葦は古くから屋根葺きや紙、すだれ、楽器など様々な道具の材料とされてきました。その葦が人々の生活に深くかかわっていた頃には、葦の芽吹きを知った喜びは今よりもっと深かったことでしょう。

・この時期の兆し:「葦牙(あしかび)」

春になり川の水がぬるむ頃になると、川辺や沼地から尖った先を空に向けて生えている葦の若芽が見られます。その様子がまるで牙のように見えることから葦牙(あしかび)と言います。春の季語で葦角(あしづの)とも呼ばれる。

・この時期の野菜:「コゴミ」

クサソテツの若芽。ゼンマイと同じように渦巻き状の頭をしているが、綿毛はなく、濃い緑色をしている。アクは弱いので簡単な下処理で食べられる山菜として人気があり、ぬめりのある食感が特徴。

・この時期の植物:「藤」

桜が散ると次は藤の季節になります。房状に垂れる蝶形の紫色の花は万葉集の時代から親しまれてきました。

・この時期の魚介:「メバル」

目が飛び出しそうなほど大きいことから「目張(めばる)」と名付けられた魚。生息地により色が変化し、水深の浅い所に棲んでいるものは黒く、深いところに棲んでいるいるものは赤くなる。

・この時期の開運方法:この時期は二度寝や昼間に眠くなったりします。早寝早起きを心がけ生活のバランスを整えて、食生活にも留意し、健康運を授かりましょう。

穀雨の次候:霜止出苗

読み方は、「しもやみてなえいずる」と読みます。

【期間】4月25日~4月29日頃

【由来】明け方の冷え込みが無くなり、冬場に下りていた農家の人にとっては天敵のひとつである霜がやむ時期で、稲の苗も順調に育つ。

・この時期の兆し:「田植え」

田植えはモミを土に撒いて発芽した稲の苗を水田に植え替える作業です。品種や地域によって時期は異なりますが、早いところでは四月から始まります。田植え機が普及する前は、家族だけの労働では足りず地域での共同作業でした。

・この時期の野菜:「春キャベツ」

四月から六月にかけて収穫され店頭に並ぶ春キャベツは、柔らかい葉の中にギュッと中身が詰まっています。瑞々しく甘味があるため生食にむいている。

・この時期の植物:「ツツジ」

赤、白、紫色など華やかな色の漏斗形の花を咲かせるツツジは、庭園の花木として人気があり、各地にはツツジ公園もある。

・この時期の行事:「潮干狩り」

潮の引いた浜へ出て、熊手で砂を掘り貝などを拾う行楽。「磯遊び」とも呼ばれ大人から子供まで楽しむことができます。採ったアサリやアオヤギなどを自宅で食べるのも1興です。

・この時期の開運方法:春の山菜には栄養価がたっぷりで健康面では欠かせない食材です。旬の山菜を食して体内の毒を出すことで一年の魔除けになります。休日には山菜取りに出かけて気分転換しましょう。

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穀雨の末候:牡丹華

読み方は、「ぼたんはなさく」と読みます。

【期間】4月30日~5月4日頃

【由来】華麗な牡丹の花が咲き始める頃。中国では牡丹は「百花の王」として愛でられてきた。美人を例える言葉に「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」とあるように、牡丹は美の象徴とされてきた。

・この時期の兆し:「八十八夜」

立春から数えて八十八日目、5月2日頃のことを、八十八夜といい、茶摘みが始まる時期。この日に手摘みした茶葉は、古くから不老長寿の縁起物として重宝されてきた。

・この時期の行事:「博多どんたく」

福岡県福岡市で5月3日、4日に行われる祭り。毎年3万人をこえる参加者が演目やパレードを行う。「どんたく」の名称はオランダ語で休日を意味する「zondag」が語源と言われている。

・この時期の魚介:「初ガツオ」

江戸時代には「女房を質に入れても初鰹」という川柳が詠まれ、借金をしてでも食べたいといわれたほど。太平洋の黒潮に乗り、春にやってくる「初鰹」は脂ののった秋の「戻り鰹」に比べてさっぱりとした味わいです。

・この時期の植物:「牡丹」

百花の王である牡丹には、次のような逸話があります。女帝・則天武后が、冬の宴を開いていた際、すべての花に今すぐに咲くように命じましたが、牡丹だけはそれに逆らい咲きませんでした。則天武后は怒って牡丹を都から追放しましたが、追放された牡丹はより一層美しく咲くようになったそうです。

・この時期の開運方法:八十八夜に摘む新茶は、無病息災・不老長寿の縁起物です。八十八夜摘みの新茶をいただいて健康運を上げましょう。




4月の二十四節気「立夏」の七十二候について に続く


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